昨年小説家デビューした松井玲奈さんが、自身初となる短編小説集「カモフラージュ」(集英社)を4月5日(金)に発売することが明らかになりました。
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おはようございます🐼
また後でちゃんと呟きますが短編小説集を出すことになりました。— 松井玲奈 (@renampme) January 10, 2019
集英社の文芸誌「小説すばる」昨年11月号で発表されたデビュー短編「拭(ぬぐ)っても、拭っても」や、今月17日発売の同誌2月号掲載「ジャム」、3月15日発売の同誌4月号掲載「リアルタイム・インテンション」に、3編の書き下ろしを加えた6編で構成。恋愛からホラーまで多彩なジャンルの作品を収録した。
デビュー作は、恋愛小説からホラーまで多種多彩な6作品だが「裏の共通テーマとして、今まで自分が日常生活で感じていた違和感と、食を描くことにしました」。「拭っても、拭っても」では、駅で見かけた完璧に着飾った女性が、かかとに靴ずれのためのばんそうこうを貼ってることに感じた違和感が、物語の取っ掛かりになっている。頭の中の映像を言葉に書き起こす独特の感性や価値観が、小説の中に盛り込まれている。「私はしゃべることが得意じゃなくて、文字に起こして伝える方が合ってるのかなと思っています」。
カモフラージュ
以下Amazonより。
あなたは、本当の自分を他人に見せられますか――。
恋愛からホラーまで、松井玲奈が覗く“人間模様”。鮮烈なデビュー短編集。
「ハンドメイド」 ※書き下ろし
いつもよりカバンの重い日が好きだ。お昼の弁当に加えてもう二つ、
に彼と食べる用の弁当を作る。食べる場所は決まって“ホテル”で――。
「ジャム」
僕のお父さんは一人じゃない。お父さんの後ろには、真っ白な顔のお父さんたちが並んでいる――。悪夢的奇想、ホラー怪作!
「いとうちゃん」 ※書き下ろし
メイドになりたい。その一心で上京した十八歳の“いとうちゃん”は、メイド喫茶で働き始めるものの、ストレスから体重が増加してしまう。痩せ方がわからず、周囲にも疎まれ不安を募らせていくが――。
「完熟」 ※書き下ろし
何もない退屈な田舎での夏休み。年上の雰囲気を身にまとう女に僕は出会う。彼女は水辺で一心不乱に桃を食べていて……。そんな昔の記憶が、大人になった僕のフェティシズムを刺激する――。
「リアルタイム・インテンション」
巷で人気の仲良しYouTuber三人組。本音を吐露してしまうという“本音ダシ鍋”を食す企画の生配信で、事件は起きる。
「拭っても、拭っても」
広告代理店に勤めるアラサーのゆりは、半年ほど前まである癖(へき)を持つ男性と付き合っていた。その彼に理不尽にフラれたことが心の傷になっていて――。失恋と再生の物語。
関連リンク
掲載:松井玲奈 デビュー小説「拭っても、拭っても」